鬼倒隊に入隊する( 会員登録 )

里に入る( ログイン )

合言葉を失った

Lost your password? Please enter your email address. You will receive a link and will create a new password via email.

今の生活に、大きな不満はない。仕事もそれなりにやってきた。家族のために精一杯生きてきた。客観的に見れば、充実した人生のはずです。

それなのになぜか、虚しい。

その感覚を、誰かに話したことがありますか。おそらく、ないのではないでしょうか。

「恵まれているのに虚しいなんて、贅沢だ」と、自分を戒めてきたかもしれません。

充足感と虚しさは、同時に存在します

人間の感情は、単純ではありません。

「やり遂げた」という満足感と、「これでよかったのか」という問いは、同じ心の中に並んで存在することができます。

矛盾ではありません。それは、真剣に生きてきた人間だけが持つ、複雑で誠実な感情です。

定年が近づいてきた。子どもが自立した。両親を見送った。長年続けてきたことが、一つ、また一つと、区切りを迎えていく。

そのたびに「よかった」と思う。そしてそのたびに、胸のどこかに小さな穴が開く。

あなたが感じているのは、そういう感覚ではないでしょうか。

なぜ、虚しくなるのか

「なぜ虚しいのか」と、自分に問いかけたことはありますか。

趣味がないから?老後の計画が立っていないから?夫婦の会話が減ったから?

どれも、関係しているかもしれません。でも、私はもう少し深いところに、その答えがあると思っています。

考えてみてください。あなたはこれまでの人生で、何のために動いてきましたか。

仕事では、誰かの期待に応えるために。家庭では、家族のしあわせのために。子育てでは、子どもの未来のために。

あなたは長い間、「誰かのために」動き続けてきた人間です。

与え続けてきた人が、与える先を失うとき

ここで、一つのことをお伝えしたい。

あなたが感じているのは、虚しさではないかもしれません。

それは与え続けてきた人間が、与える先を失ったときの、渇望です。

仕事という与え先が、定年とともに縮まっていく。子育てという与え先が、子どもの自立とともに消えていく。

長年動き続けてきたエンジンが、向かう先を失って、静かにうなりを上げている。

それが、あの「虚しさ」の正体ではないでしょうか。

もしそうだとすれば解決策は、「何か楽しいことを探す」ことではありません。「与える先」を、新しく見つけることです。

与える先は、あなたが思うより近くにあります

新しい与え先は、遠くにある必要はありません。

地域のつながり、学び直し、誰かへの貢献、形は様々です。大切なのは、「自分を必要としてくれる誰かとの関係」が、そこにあるかどうかです。

その選択肢の一つとして、里親という関わり方があります。

親のもとで暮らせない子どもたちの傍らに立ち、その子の日常の一部になる。

長年「誰かのために」動いてきたあなたの力が、静かに、しかし確かに、届く場所です。

急いで決める必要はありません。ただ、そういう場所があることを、今日は知っておいてください。

渇望は、生きている証です

最後に、一つだけ。

虚しさを感じているあなたは、まだ与えたいと思っている。まだ誰かの役に立ちたいと思っている。

まだ、燃え尽きていない。

その渇望は、弱さではありません。長く誰かのために生きてきた人間の、最も美しい部分です。

その火を、消さないでください。

向かう先は、必ずあります。

続きを読む

子どもが家を出た日のことを、覚えていますか。

玄関の扉が閉まる音。少しずつ遠ざかる足音。そして突然、家の中に広がった、あの静けさ。

「よかった」と思ったはずなのに、なぜか胸に穴が開いたような感覚があった。そういう方は、少なくないはずです。

その虚しさは、弱さではありません

子どもが自立したとき、多くの親が「空の巣症候群」と呼ばれる感覚を経験します。

達成感と喪失感が、同時にやってくる。「ちゃんと育てた」という満足感の裏に、「自分の役割が終わってしまった」という静かな痛みが宿る。

その感覚に、罪悪感を持つ必要はありません。

長年、誰かのために動き続けてきた。子どもの笑顔のために、子どもの未来のために、自分の時間を惜しみなく使ってきた。

その日々が突然終わったとき、心にぽっかり空白が生まれるのはそれだけ真剣に、親であり続けてきた証です。

「終わった」のではなく、「変わった」のです

ただ、一つだけお伝えしたいことがあります。

子育てが終わったのではありません。あなたの中に育った「誰かを愛する力」は、どこにも消えていません。

子どもへの愛情を通じて磨かれたその力は、今もあなたの中に、温かく残っています。

問題はただ一つ。その力の、向かう先がなくなった、ということです。

愛情は、使われないと、じわじわと人を蝕みます。使われることで初めて、人を生かすものになります。

子育ての経験は、あなただけの財産です

子どもを育てた経験を持つあなたには、子育て未経験の人には持てないものがあります。

子どもがどんな言葉に傷つくか、知っている。どんな瞬間に安心するか、知っている。叱ることと見守ることの、難しい境界線を、身をもって学んできた。

その経験は、今まさに「自分を愛してくれる大人」を必要としている子どもたちに、直接届けられるものです。

この国には今、親のもとで暮らせない子どもが約4万2千人います。

虐待、育児放棄、家庭の崩壊。様々な事情で、家族と引き離された子どもたちです。

彼らが必要としているのは、特別な技術ではありません。子どもとともに泣いたことがある大人。

子どものために眠れなかった夜を知っている大人。そういう人間の温もりです。

あなたには、それがある。

「もう一度」ではなく、「次の形で」

誤解しないでください。かつての子育てをもう一度やり直すことを、勧めているのではありません。

里親という関わりは、親子関係とは異なります。血のつながりも、法的な責任も、必ずしも必要ではない。

ただ、ある期間、ある子どもの傍らに立つ。それだけでいい。

週末だけ預かる形もある。短期間だけ受け入れる形もある。あなたのペースで、あなたにできる形で、関わることができます。

あるお方の言葉が、忘れられません

「子どもが独立したとき、自分の仕事は終わったと思いました。でも里親を始めて、気づいたんです。私はまだ、誰かの役に立てると。それがこんなに嬉しいとは、思っていませんでした。」
(58歳・女性/里親歴3年)

「正直、最初は『自分の子どもの代わりにしているのでは』と心配でした。でも違った。この子はこの子で、全然別の人間で——また一から、子どもに教わることばかりでした。」
(55歳・男性/里親歴2年)

静けさの先に、扉があります

子どもが巣立った後の静けさは、終わりではありません。

長い子育ての章が終わり、次の章が始まる前の一息の間です。

その静けさの中で、あなたの中に残っている「誰かを愛する力」が、次の行き先を探しています。

急がなくていい。すぐに決めなくていい。ただ、その力がまだあることを、忘れないでいてください。

そして、もし心が動いたなら扉は、開いています。

続きを読む

「DINKSは老後も安心」——そう思っていませんか。

確かに、子育て費用がかからない分、経済的な余裕は生まれやすい。

老後資金の準備という意味では、DINKSは有利なスタートラインに立っています。

しかし、DINKSの老後には、お金とは別の、見落とされやすいリスクが存在します。

この記事では、50代DINKSが今から準備すべき「お金以外の3つのこと」を解説します。

DINKSの老後に潜む、3つのリスク

【リスク1】孤立、頼れる人が、いない

子どもがいる家庭では、緊急時の対応、入院時の保証人、日常的な生活サポートを子どもが担うことが多くあります。

DINKSの場合、これらをすべて自分たちで手配する必要があります。

特に深刻なのが、夫婦のどちらかが先に亡くなった後です。

残された一人が、身内のサポートなしに老後を過ごさなければならない状況は、経済的に恵まれていても、精神的・身体的に大きな負担になります。

友人や地域とのつながりが薄いまま50代を過ごすと、70代・80代になってから急につながりを作ろうとしても、難しくなります。

【リスク2】居場所の喪失、役割が、なくなる

DINKSは仕事へのコミットが高い傾向があります。

それ自体は素晴らしいことですが、裏を返せば「仕事以外の居場所」が育ちにくいということでもあります。

定年を迎えたとき、仕事という居場所が突然なくなる。

子どもがいる人は「親」という役割が残りますが、DINKSにはそれもない。

「自分は何者か」「誰かの役に立っているか」という問いに答えられる場所が、意識して作らないと存在しないのです。

【リスク3】夫婦の空洞化、二人だけになる

DINKSは二人の時間が長い分、夫婦関係が安定しているように見えます。

しかし実際には、「共通の目標がない状態での長い二人暮らし」は、関係を空洞化させるリスクをはらんでいます。

仕事という共通の話題がなくなり、旅行や外食という「消費型の楽しみ」だけが残る。

それ自体は悪くありませんが、「一緒に何かを作り上げた」という共同体験がなければ、夫婦の絆は少しずつ薄れていきます。

今から準備すべき、3つのこと

【準備1】「仕事以外のコミュニティ」を今から育てる

50代のうちから、仕事以外に「自分が属している場所」を作ることが重要です。

趣味のサークル、地域の集まり、学び直しのコミュニティ、何でも構いません。

ポイントは「定期的に通う場所」であること。月1回でも継続することで、関係が育ち、自分の居場所になっていきます。

【準備2】「誰かのために動く」経験を積む

DINKSは経済的・時間的な余裕がある分、「与える側」に回れる力があります。

その力を、50代のうちから社会に向けて使い始めることが、老後の充実に直結します。

ボランティア、地域活動、メンタリング——形は様々ですが、「自分を必要としてくれる人との関係」は、老後の孤立予防にもなり、生きがいにもなります。

近年、DINKSの50代夫婦の間で注目されているのが里親活動です。

親のもとで暮らせない子どもたちと関わる里親は、「誰かの人生に深く関わる」という経験を、夫婦で共有できる活動です。

週末里親やショートステイという形で、仕事を続けながら関わることもできます。

DINKSならではの時間的・経済的余裕が、子どもたちへの関わりの質を高めるとも言われています。

【準備3】「夫婦の共通プロジェクト」を意識して作る

旅行や外食は「消費型の共有体験」です。

それも大切ですが、「一緒に何かを作り上げる・育てる」という共同体験が、夫婦の絆を深めます。

家庭菜園、DIYリノベーション、地域活動への参加。二人で同じ方向を向いて動く経験が、定年後も豊かな夫婦関係を維持する鍵になります。

DINKSの老後は、設計次第で最高になる

DINKSは、老後を豊かに設計できる条件が揃っています。経済的な余裕、時間の自由度、二人で動ける身軽さ。

ただし、その豊かさは「自然に訪れるもの」ではありません。意識して設計した人だけが手にできるものです。

お金の準備は十分にしてきた。次は「どう生きるか」の準備を、今から始めてみてください。

続きを読む

「そろそろ、誰かの役に立つことがしたい。」

50代になると、こういった気持ちが自然と生まれてくる方が多くいます。

内閣府の調査でも、50代のボランティアへの関心は他の年代と比べて高い水準にあります。

しかし実際に始めてみたものの、「思っていたのと違った」「続かなかった」という声も少なくありません。

50代がボランティアを選ぶときのポイントと、長く続けられる活動の見つけ方を解説します。

ボランティアが「続かない」よくある理由

ボランティアを始めても続かない人には、いくつかの共通パターンがあります。

【1】「何となく良さそう」で選んでしまった
社会貢献への関心は本物でも、具体的な活動内容が自分の関心や得意なことと合っていない場合、徐々に足が遠のきます。「良いことをしている」という感覚だけでは、長続きしません。

【2】「単発」で終わってしまった
清掃活動や災害支援など、一回限りのボランティアは参加しやすい反面、継続的な「つながり」が生まれにくい。人間関係が育たないと、次第にモチベーションが下がります。

【3】「受け取る側」との関係が薄かった
自分の行動が誰かの役に立っているという実感が持てないと、継続の動機になりません。支援の現場から遠い作業(事務・梱包など)だけでは、やりがいを感じにくい場合があります。

続く人に共通する、ボランティアの選び方

長く続けられるボランティアには、いくつかの条件があります。

【条件1】「人」と関わる活動であること
モノや作業ではなく、具体的な人との関係が生まれる活動は、継続率が高い傾向があります。子ども、高齢者、障がいのある方——誰かの顔が見える活動は、「また行きたい」という気持ちが自然に生まれます。

【条件2】定期的に関われること
月1回でも構いません。定期的に同じ場所に通うことで、関係が育ち、自分の変化や成長が感じられるようになります。

【条件3】自分の経験や強みが活きること
50代には、20〜30代にはない人生経験と精神的な成熟があります。それが活きる活動を選ぶことで、「自分でなければできない」という感覚が生まれ、長続きにつながります。

50代・子なし夫婦に特に向いている活動

上記の条件をすべて満たし、かつ50代・子なし夫婦に向いているとして近年注目されているのが、里親活動です。

里親とは、親のもとで暮らせない子どもを、家庭に迎え入れて育てる制度です。

ボランティアとは少し異なりますが、「誰かの人生に深く関わる」という意味では、最も本質的な社会貢献の一形態と言えます。

里親が50代・子なし夫婦に向いている理由は3つあります。

まず、子育て経験がなくても始められること。

むしろ「比べる基準がない」「先入観がない」という点が、傷ついた背景を持つ子どもたちへの関わりで強みになります。

次に、夫婦で取り組める活動であること。

里親は夫婦での登録が基本です。共通のプロジェクトとして取り組むことで、夫婦の会話や関係にも良い変化が生まれます。

そして、週末だけ預かる「週末里親」やショートステイから始められること。仕事をしながら、無理なく関わる形を選べます。

まず「知る」ことから始める

どんなボランティアでも、最初の一歩は「知ること」です。

気になる活動があれば、まず説明会や見学に参加してみることをおすすめします。

参加したからといって、必ず続けなければいけないわけではありません。

「合わなければ変えればいい」という気持ちで、まず動いてみることが大切です。

50代には、時間も経験も、そして動ける体力もまだあります。

「いつかやろう」は、意外と早く「もう遅い」になります。

社会貢献への気持ちが芽生えているなら、その気持ちを、今すぐ小さな行動につなげてみてください。

続きを読む

「いつの間にか、夫婦の会話が天気と食事と体の不調だけになっていた。」

こう気づいたとき、多くの方は「仲が悪くなったのだろうか」と不安になります。

しかし実際には、これは50代夫婦に非常によく起きる、構造的な変化です。

この記事では、50代に夫婦の会話が減る理由と、関係を再び豊かにするための具体的なアプローチを考えます。

なぜ50代に、夫婦の会話は減るのか

夫婦の会話が減る理由は、感情的な問題ではなく、ほとんどの場合「構造的な問題」です。

子育て中の夫婦には、自然に共通の話題が生まれます。

子どもの学校のこと、習い事のこと、友人関係のこと。

子どもという「共通のプロジェクト」が、会話の燃料になっているのです。

子どもがいない夫婦、あるいは子どもが自立した夫婦は、その燃料が突然なくなります。

仕事の話、健康の話、それだけでは、会話が長く続かない。

これは愛情が冷めたのではなく、単純に「共通の話題の源泉」がなくなっただけです。

会話が減ることの、本当のリスク

会話が減ること自体は、必ずしも問題ではありません。長年連れ添った夫婦が、言葉なく穏やかに過ごす時間は、それ自体が一つの愛情の形です。

しかし問題になるのは、「共通の目標がない」状態が長く続くことです。

共通の目標がない夫婦は、少しずつ別々の方向を向き始めます。

それぞれの趣味、それぞれの人間関係、それぞれの時間。

二人が同じ屋根の下にいながら、実質的には別々の生活をしている状態になっていきます。

これが積み重なると、定年後に「二人で毎日何をすればいいのか」という問題に直面します。

熟年離婚の多くは、この延長線上にあります。

会話を増やすより、「共通のプロジェクト」を作る

夫婦関係の専門家が口をそろえて言うのは、「会話を増やそうとしても難しい。共通の目標を作ることが先だ」ということです。

会話とは、共通の関心事から自然に生まれるものです。「もっと話しましょう」と意識しても、話すことがなければ会話は続きません。

では、50代夫婦が持てる「共通のプロジェクト」とは何でしょうか。

旅行の計画、家のリノベーション、新しい趣味の開拓、どれも有効です。

ただ、これらは「消費型」のプロジェクトです。楽しいけれど、終われば終わる。

長く続き、かつ夫婦の関係を深めるという意味で、特に注目されているのが「誰かのために二人で動く」という形のプロジェクトです。

その一つが、里親という選択肢です。

親のもとで暮らせない子どもたちと関わる里親活動は、夫婦が同じ方向を向き、一緒に悩み、一緒に喜ぶ経験をもたらします。

里親を経験した夫婦の多くが、「子どものことを話すようになって、夫婦の会話が変わった」と語ります。

小さなことから始める、3つのアプローチ

共通のプロジェクトを作る以外にも、夫婦の会話を豊かにする方法はあります。

【1】週に一度、「外で」食事をする
自宅での食事は、どうしてもルーティンになります。外の環境に出るだけで、話題が自然に増えます。行き慣れない街や、初めての店を選ぶとより効果的です。

【2】「相手の世界」に少し踏み込む
相手の趣味や関心に、少しだけ付き合ってみる。詳しくなる必要はありません。「どういうところが面白いの?」と聞くだけで、相手は話し始めます。

【3】「二人で決める」機会を意識的に作る
老後の住まい、旅行の行き先、次の週末の過ごし方。何でもいいので、二人で話し合って決める場面を増やします。結論より、「一緒に考える過程」が関係を深めます。

会話が減ったことに気づいたなら、それはチャンスです

50代で「夫婦の会話が減った」と感じているなら、それはまだ関係を変えられる時期にいるということです。

定年後、毎日顔を合わせるようになってから気づくより、今気づいている方が、はるかに動きやすい。

二人の間に、共通の「大切なもの」を。それを意識して作ることが、これからの夫婦の時間を豊かにする、最初の一歩です。

続きを読む

「毎日それなりに過ごしているけれど、何か物足りない。生きがいと呼べるものが、見当たらない。」

50代になってこういった感覚を持つ方は、決して少なくありません。

むしろ、これは50代に特有の、自然な心理的プロセスです。

この記事では、50代に生きがいが見つかりにくくなる理由と、多くの人が見落としている「生きがいの正体」について考えます。

なぜ50代に、生きがいが揺らぐのか

生きがいとは、「目の前に明確な目標があること」と密接に結びついています。

20代は「独立すること」「仕事を覚えること」。30〜40代は「出世すること」「家族を養うこと」「子どもを育てること」。

これらは、意識しなくても目の前に転がっていた目標です。

50代になると、それらの目標が一段落します。

仕事は安定した。子どもがいる家庭では子育ても終わりに近づく。住宅ローンも見通しが立ってきた。

「やるべきこと」が減った結果、「やりたいこと」が見えにくくなる。これが、50代に生きがいが揺らぐ最大の理由です。

「生きがい」についての、よくある誤解

生きがいが見つからないと感じる多くの人は、こう考えています。

「情熱を持てる趣味がないといけない」「特別なスキルや才能が必要だ」「何か大きなことをしなければならない」

しかしこれらは、生きがいについての誤解です。

研究によれば、人が「生きがい」を感じる瞬間に共通しているのは、次の4つの要素が重なるときです。

・自分が好きなこと
・自分が得意なこと
・社会に必要とされていること
・対価(お金でなくても)が得られること

この4つがすべて揃う必要はありません。ただ、「社会に必要とされている」という感覚だけは、どうしても欠かせない要素です。

「必要とされる場所」が、生きがいを生む

50代で生きがいを失いやすい本質的な理由は、「自分が必要とされている実感」が薄れてくることにあります。

職場では後輩が台頭し、家庭では子どもが自立し、親の介護が終われば「誰かのために動く」場面が減っていく。

生きがいとは、見つけるものではなく、誰かの役に立っている実感から生まれるものです。

だとすれば、生きがいを取り戻す最もシンプルな方法は、「自分を必要としてくれる関係を作ること」です。

50代から生きがいを見つけた人たちの共通点

生きがいを見つけた50代の方々には、ある共通点があります。それは、「自分探し」をやめたことです。

「自分は何がしたいのか」という問いをいくら深掘りしても、答えは出てきません。

生きがいは内側にあるのではなく、誰かとの関係の中で生まれるからです。

動いた先に、生きがいがあった。これが、多くの人の経験から導き出される答えです。

具体的な動き方は様々ですが、50代から生きがいを見つけた方に多いのは次のような選択です。

地域のコミュニティへの参加、学び直し、ボランティア活動、そして里親活動です。

特に里親は、「自分を必要としてくれる存在との関係」が明確に生まれる点で、生きがいとの親和性が非常に高いと言われています。

子育て経験がなくても始められ、週末だけの関わりから試すこともできます。

「このままでいいのか」という問いを、大切にしてください

50代に訪れる「このままでいいのか」という問いは、弱さのサインではありません。

人生の後半を、より豊かに生きようとする、内側からの声です。

その問いを持っているあなたは、まだ動ける。まだ変われる。

生きがいは、待っていても来ません。でも、一歩動いた先には、必ずあります。

続きを読む

「老後のことを考えると、漠然と不安になる。でも何が不安なのか、うまく言葉にできない。」

子どものいない50代夫婦から、こういった声をよく聞きます。老後の不安は「お金」だけではありません。

子なし夫婦が老後に直面しやすいリスクを整理し、50代のうちにできる備えを考えます。

子なし夫婦の老後リスク:お金以外の3つの問題

多くの人が「子なし夫婦の老後=お金の問題」と考えます。しかし実際には、お金よりも深刻になりやすい問題が3つあります。

【1】「頼れる人がいない」という孤立リスク

子どもがいる家庭では、緊急時の連絡先、入院時の保証人、日常的なサポートを子どもが担うケースが多くあります。

子なし夫婦の場合、これらをすべて自分たちで手配する必要があります。

特に問題になりやすいのが、夫婦のどちらかが先に亡くなった後です。

残された一人が、身内のサポートなしに生活を続けなければならない状況は、想像以上に過酷です。

友人や地域とのつながりが薄い場合、この孤立リスクは一気に高まります。

【2】「居場所がなくなる」という喪失リスク

定年を迎えたとき、子どもがいる夫婦には「子ども・孫との関係」という新しい役割が生まれます。

しかし子なし夫婦には、仕事以外の社会的な役割が、意識して作らないと生まれにくいのです。

「自分は何者なのか」「誰かの役に立っているのか」という感覚を支える場所が、定年後に突然なくなる。これは精神的な健康に直結する問題です。

【3】「夫婦だけになる」という関係リスク

子どもがいる夫婦は、子育てという共通の目標を通じて、自然に対話が生まれます。

しかし子なし夫婦が定年を迎えると、二人きりで毎日を過ごす時間が突然増えます。

共通の話題や目標がないまま二人きりになることで、夫婦関係に軋轢が生じるケースも少なくありません。

「熟年離婚」の背景には、こうした構造的な問題があることが多いです。

50代のうちに手を打てること

これらのリスクは、50代のうちから意識して動くことで、大きく軽減できます。

【お金の備え】
老後資金の目安として、総務省の家計調査では夫婦二人の老後の生活費は月平均26万円程度とされています。

公的年金だけでは不足する分を、iDeCoやNISAなどで補う準備を、50代のうちに始めることが重要です。

【つながりの備え】
最も見落とされがちなのが、「社会とのつながり」の準備です。

趣味のコミュニティ、地域の活動、ボランティア、何でも構いません。

仕事以外に「自分が属している場所」を、50代のうちから育てておくことが、老後の精神的健康を大きく左右します。

中でも近年注目されているのが、里親という選択肢です。

親のもとで暮らせない子どもたちと関わる里親活動は、社会貢献でありながら、深い人間関係と生きがいを同時にもたらします。

子育て経験がない夫婦でも登録でき、週末だけ預かる形から始めることもできます。

【夫婦関係の備え】
二人の間に「共通のプロジェクト」を作ることが、夫婦関係を長期的に豊かに保つ鍵です。

旅行や趣味の共有も良いですが、「誰かのために二人で動く」という経験は、夫婦の絆をより深いところで結びます。

子なし夫婦の老後は、設計次第で豊かになる

子どもがいないことは、老後のリスクではありません。

ただ、子どもがいる家庭では自然に生まれるものを、意識して作る必要があるというだけです。

つながり、居場所、役割、夫婦の共通目標、これらを50代のうちから少しずつ育てていくことが、豊かな老後への最大の備えになります。

お金の準備と同じくらい、いやそれ以上に、「どう生きるか」の準備を、今から始めてみてください。

続きを読む

あなたは今、この文章を読んでいます。

ということは、すでに何かを知ってしまったのかもしれません。

施設で育つ子どもたちのこと。親に愛されることなく大人になっていく子どもたちのこと。

知ってしまったなら少しだけ、続きを読んでください。

この国で今、起きていること

日本には今、親と暮らせない子どもが約4万2千人います。

虐待、育児放棄、家庭の崩壊。様々な事情で、家族のもとを離れざるを得なかった子どもたちです。

そのうち約8割が、今も施設で生活しています。

施設の職員の方々は、懸命に働いています。

でも一人の職員が複数の子どもを担当する環境では、どうしても「自分だけを見てくれる大人」との関係を、子どもたちは持ちにくい。

特定の大人との深いつながりの中でしか、育まれないものがあります。

安心感、自己肯定感、人を信頼する力。それらは、施設という集団生活の中では、どうしても育ちにくいのです。

「知っている」と「動く」の間にある壁

社会的養護の現実を知り、胸が痛くなった方は多いはずです。

でも「自分には何もできない」「里親なんて特別な人がするもの」「うちには無理だ」と、そっとページを閉じた方も、同じくらい多いはずです。

その気持ちは、よくわかります。

知ることと、動くことの間には、大きな壁があります。

私はその壁を、無理に壊してほしいとは思いません。ただ壁の向こうに何があるか、少しだけ覗いてみてほしいのです。

「特別な人」などいません

里親になった方々と、長くお話ししてきました。

その中で、最初から「自分は里親に向いている」と確信していた人に、会ったことがありません。

みなさん、不安を抱えたまま、それでも一歩を踏み出した方たちです。

「こんな自分でいいのか」と思いながら始めた人が、今では子どもたちの大切な支えになっている。

そういう姿を、私は何度も見てきました。

準備が整ってから動ける人など、どこにもいません。動いた人が、少しずつ準備されていくのです。

あなたが動くことで、変わる未来がある

一人の子どもの人生を変えるために、あなたは完璧である必要はありません。

ただ、傍らにいてくれるだけでいい。ご飯を一緒に食べてくれるだけでいい。「おかえり」と言ってくれるだけでいい。

それだけで、一人の子どもの世界が変わることがあります。

知ってしまったあなたには、もうその力があります。あとは、扉を開けるかどうかだけです。

動かなければ、何も変わりません。でも、動けば必ず、何かが変わります。

それは、子どもの未来かもしれない。あなた自身の毎日かもしれない。あるいは、この社会そのものかもしれない。

続きを読む

少し、正直にお聞きします。

職場以外で、あなたには「居場所」がありますか。仕事を離れたとき、あなたを必要としてくれる場所が、ありますか。

子どもがいない夫婦が、気づきにくいこと

子どもがいる家庭は、意図せず社会とつながり続けます。

学校、習い事、保護者の集まり、近所の子ども同士の行き来。子どもを通じて、地域と、他の家族と、次の世代と、自然につながっていきます。

子どもがいない夫婦には、そのつながりが生まれにくい。

悪いことではありません。ただ50代になり、仕事が縮小し始め、両親を見送り、気づいたら「自分たちだけ」になっていた、という夫婦が、思いのほか多いのです。

「必要とされる」ことの、静かな力

人は、誰かに必要とされているとき、生きる力が湧きます。

これは感情論ではありません。孤立が健康に与えるリスクは、喫煙と同程度だという研究もあるほど、社会とのつながりは人間にとって本質的なものです。

里親という関わりは、その「必要とされる」場所を、具体的に作ります。

あなたを待っている子どもがいる。あなたの存在が、その子の一週間を変える。あなたが笑うと、その子も笑う。そういう関係が、日常の中に生まれます。

地域と、次の世代と、つながり直す

里親になると、これまで縁のなかった人たちとつながります。

児童相談所の担当者、支援員、学校の先生、他の里親家庭。子どもを中心にした、新しい人間関係の輪が広がっていきます。

それは単なる「知り合いが増える」ということではありません。同じ方向を向いて、同じ子どものことを真剣に考える人たちとの縁は、深く、長く続くものです。

「里親を始めてから、初めて地域に根を張れた気がした」と話してくださる方が、少なくありません。

あるお方の言葉が、忘れられません

「定年後が怖かったんです。会社という居場所がなくなったら、自分は何者なんだろうと。里親になって、初めて『地域の人間』になれた気がしました。」
(61歳・男性/里親歴5年)

「子どもが来てから、近所の人に声をかけられることが増えました。それだけで、この街に住んでいる実感が変わりました。」
(53歳・女性/里親歴2年)

「つながり」は、待っていても来ません

社会とのつながりは、自然には生まれません。特に、子どもがいない50代夫婦には。

でも、里親という一歩を踏み出すことで、あなたの周りに、静かに、確かに、人が集まってきます。子どもを通じて、地域を通じて、次の世代を通じて。

あなたを必要としている子どもが、今日もどこかにいます。そして、あなたが動いてくれるのを待っている人たちも、確かにいます。

つながりは、あなたが扉を開けたときに、始まります。

続きを読む

「最近、夫(妻)と何を話しましたか?」

この問いに、すぐ答えられない方へ。今日は、そのことについて、少し話させてください。

50代夫婦に、静かに訪れるもの

子どもがいなくても、忙しい日々はありました。

仕事、両親の介護、それぞれの人間関係。二人でいながら、それぞれが別々の方向を向いて走ってきた、という夫婦は少なくありません。

そしてふと気づくと、話題が、天気と食事と体の不調だけになっていた。

これは、仲が悪いのではありません。共通の「目的地」がなくなっただけです。

夫婦とは、同じ方向を向く関係です

愛情とは、向かい合うものではなく、二人で同じものを見ることだと、私は思っています。

子どもがいる夫婦は、意図せず「共通のプロジェクト」を持ちます。

子どもの成長が、二人の共通言語になる。喜びも、心配も、怒りも、共有できる。

子どもがいない夫婦には、その「自然に生まれる共通のプロジェクト」がありません。

意識して作らなければ、二人の時間はただ、並んで流れていくだけになります。

里親という選択は、その「共通のプロジェクト」になり得るものです。

ある里親夫婦のお話

「子どもが来てから、夫がこんなに話す人だったのかと、初めて知りました。子どものことを話すとき、夫の顔が変わるんです。」
(55歳・女性/里親歴3年)

「正直、里親を始めるまで、老後が少し怖かった。二人きりで何十年も、何を話して生きるんだろうと。今は、その心配がなくなりました。」
(57歳・男性/里親歴2年)

「喧嘩も増えました。でもそれは、同じ方向を向いているから起きる喧嘩です。以前の、ただ静かにすれ違う感じより、ずっといい。」
(52歳・女性/里親登録後1年目)

「一緒に悩める」ことの、深さについて

里親の経験は、決して楽なことばかりではありません。

子どもの言動に戸惑うこともある。どう関わればいいか、夫婦で意見が分かれることもある。

支援者を交えて、一緒に考えなければならない夜もある。

でもそれこそが、夫婦を深めるものだと、私は思っています。

共通の喜びは、夫婦を仲良くします。しかし共通の「悩み」と「乗り越え」こそが、夫婦を本当の意味でつなぎます。

同じ子どもを一緒に心配した記憶は、二人の間に、何十年経っても消えない絆を生みます。

二人で始めるから、意味がある

里親は、一人ではできません。

制度の上でも、実際の関わりの上でも、夫婦が共に登録し、共に関わることが求められます。

どちらか一方が熱心で、もう一方が距離を置いている。そういう形では、子どもも、夫婦も、うまくいきません。

だからこそ、里親は「二人で始めるもの」です。

「やってみようか」と夫婦で顔を見合わせる、その瞬間から、もう何かが変わり始めています。

二人の間に、共通の「大切なもの」を。

それが、これからの夫婦の時間を、豊かに変えていくと、私は信じています。

次の記事を書きました。よかったら参考にしてみてください。
あなたは今、社会とつながっていますか。

続きを読む