「毎日それなりに過ごしているけれど、何か物足りない。生きがいと呼べるものが、見当たらない。」
50代になってこういった感覚を持つ方は、決して少なくありません。
むしろ、これは50代に特有の、自然な心理的プロセスです。
この記事では、50代に生きがいが見つかりにくくなる理由と、多くの人が見落としている「生きがいの正体」について考えます。
なぜ50代に、生きがいが揺らぐのか
生きがいとは、「目の前に明確な目標があること」と密接に結びついています。
20代は「独立すること」「仕事を覚えること」。30〜40代は「出世すること」「家族を養うこと」「子どもを育てること」。
これらは、意識しなくても目の前に転がっていた目標です。
50代になると、それらの目標が一段落します。
仕事は安定した。子どもがいる家庭では子育ても終わりに近づく。住宅ローンも見通しが立ってきた。
「やるべきこと」が減った結果、「やりたいこと」が見えにくくなる。これが、50代に生きがいが揺らぐ最大の理由です。
「生きがい」についての、よくある誤解
生きがいが見つからないと感じる多くの人は、こう考えています。
「情熱を持てる趣味がないといけない」「特別なスキルや才能が必要だ」「何か大きなことをしなければならない」
しかしこれらは、生きがいについての誤解です。
研究によれば、人が「生きがい」を感じる瞬間に共通しているのは、次の4つの要素が重なるときです。
・自分が好きなこと
・自分が得意なこと
・社会に必要とされていること
・対価(お金でなくても)が得られること
この4つがすべて揃う必要はありません。ただ、「社会に必要とされている」という感覚だけは、どうしても欠かせない要素です。
「必要とされる場所」が、生きがいを生む
50代で生きがいを失いやすい本質的な理由は、「自分が必要とされている実感」が薄れてくることにあります。
職場では後輩が台頭し、家庭では子どもが自立し、親の介護が終われば「誰かのために動く」場面が減っていく。
生きがいとは、見つけるものではなく、誰かの役に立っている実感から生まれるものです。
だとすれば、生きがいを取り戻す最もシンプルな方法は、「自分を必要としてくれる関係を作ること」です。
50代から生きがいを見つけた人たちの共通点
生きがいを見つけた50代の方々には、ある共通点があります。それは、「自分探し」をやめたことです。
「自分は何がしたいのか」という問いをいくら深掘りしても、答えは出てきません。
生きがいは内側にあるのではなく、誰かとの関係の中で生まれるからです。
動いた先に、生きがいがあった。これが、多くの人の経験から導き出される答えです。
具体的な動き方は様々ですが、50代から生きがいを見つけた方に多いのは次のような選択です。
地域のコミュニティへの参加、学び直し、ボランティア活動、そして里親活動です。
特に里親は、「自分を必要としてくれる存在との関係」が明確に生まれる点で、生きがいとの親和性が非常に高いと言われています。
子育て経験がなくても始められ、週末だけの関わりから試すこともできます。
「このままでいいのか」という問いを、大切にしてください
50代に訪れる「このままでいいのか」という問いは、弱さのサインではありません。
人生の後半を、より豊かに生きようとする、内側からの声です。
その問いを持っているあなたは、まだ動ける。まだ変われる。
生きがいは、待っていても来ません。でも、一歩動いた先には、必ずあります。
コメント
言の葉を届けるには入隊するか里に入る必要があります。